世界中で愛されている日本の人気ゲームは、はじめからゲーム作品として誕生したものもあれば、マンガやアニメーションなどの原作からゲームになったものもあります。1980年代以降に、日本のテレビアニメーション作品が海外でも放送され、その後、ゲームや原作のマンガ、アニメーション、そして映画など、様々な形で日本のコンテンツが世界中に広がりました。今日ではあらゆる地域で、老若男女問わず、あらゆる世代に愛されています。

多くのファンと長い時をともにし、育ってきた日本のコンテンツには、それぞれのファンがお気に入りのキャラクターや、忘れられないシーンなどの、思い出を持っています。それを大切にしながら、ゲームの中で新しい魅力的な体験を生み出していくことは簡単ではありません。ここでは、丁寧にコンテンツを作り込み、素晴らしいゲーム体験を提供している日本のゲームとその魅力をシリーズで6日間、毎日紹介します。

「ドラゴンボール」は、鳥山明さんが描く日本のマンガを原作とする作品です。1984年にマンガの連載が始まり、作品は、アニメーション、映画、玩具、そしてゲームとなって広がってきました。主人公は地球で育ったサイヤ人の孫悟空。その強さと、明るい性格は世界中の人々にヒーローとして親しまれています。

悟空は、世界の支配や、地球の破壊をもくろむ、凶悪な敵から何度も人々を救ってきました。底抜けに明るい性格で、どれほどピンチな時でも決してあきらめない孫悟空。肉体だけでなく、その心の強さに、多くの人が勇気づけられ、憧れたことでしょう。

元気玉という悟空の必殺技は、そんな悟空の性格を象徴するような技です。地球の生きとし生けるすべてのものに、ほんの少しずつ元気を分けてもらい作る元気玉は、一人の人間の力よりも強力で、力を合わせることで、人類を脅かす悪をも打ち負かすことを教えてくれます。

「ドラゴンボール レジェンズ」では、原作となるアニメーションのシーンと同じ服装や姿、必殺技を持つキャラクターを自ら動かして、ゲームオリジナルのストーリーを進めたり、世界中のプレイヤー同士でバトルを楽しんだりできます。もちろん、悟空として元気玉を放つこともできます。

世界中に多くのファンがいる作品だからこそ、そのゲームとして特に大事にしていることを、株式会社バンダイナムコエンターテインメントの「ドラゴンボール レジェンズ 」担当プロデューサーのTOSHIさんに聞きました。

「まず、『ドラゴンボール』のファンを第一とし、喜んでもらうことを常に念頭に置いています。世界中のユーザーに平等であるために、全世界同時の運営を心がけています。キャラクターの造形に関しては、モデルグラフィック、3Dモデル、モーションから掛け合いのセリフ、に至るまで細かく原作の表現から逸脱しないよう、細心の注意を払っています」

原作を知っているファンがより楽しめるような能力を、一部のキャラクターは持っていると言います。例えばチチが孫悟空や、二人の息子の悟飯、悟天と対戦した時には、どのような能力変化が生まれるのか。キャラクター同士の関係性が、さらにバトルを多彩に盛り上げてくれます。

原作者の鳥山明さんがゲームのために描きおろしたオリジナルのキャラクターが「ドラゴンボール レジェンズ」には登場します。悟空たちと同じサイヤ人のシャロットです。記憶を失った状態で地球に現れたシャロットは、悟空やブルマたちと出会い、ゲームだけのオリジナルストーリーが展開されます。

シャロットは、オリジナルストーリーでのバトルを通して成長していきます。特定の章の話をクリアすると、シャロットがその力を解放させ、やがて正しい心を持つサイヤ人だけがなれる超サイヤ人ゴッドになる力も身につけます。

シャロットだけが持つ特徴について、TOSHIさんはこう語ります。

「基本的にキャラクターはREDやGRNといった5つの属性に所属し、それぞれ有利、不利な属性を持ちます。シャロットは、メインシナリオのどの局面でも使用できるように、その枠組みから外したLGT属性にしています」

さらに他のキャラクターの友情ランクを上げることで、シャロットに技を伝授できるようになります。例えば悟空のかめはめ波など、様々な必殺技をシャロットも打てるようになります。

どんな困難な時も未来を切り開いてきた悟空。その物語は、あきらめない強さを私たちに伝授してくれます。悟空やその仲間たちとなって、光り輝く元気玉やかめはめ波の閃光を放ちましょう。

ドラゴンボール レジェンズ

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※1 鳥山明さんが描いたシャロットのイラスト：
©︎バードスタジオ／集英社