Hard Normal Daddy

Hard Normal Daddy

1990年代中期、次々と新たな才能が生まれていたドラムンベース・シーンに現れた異端児、Squarepusher こと Tom Jenkinson。「Port Rhombus」というEPに収録された “Problem Child” という曲で、暴力的に刻まれたビートの上を Jaco Pastorius のように奏でられるベース・プレイで一躍注目を浴びた彼はデビュー・アルバムとなる本作でも引き続き輝く才能を発揮した。ジャジーな雰囲気を漂わせる “Coopers World”、“Papalon”、“E8 Boogie”、執拗に切り刻まれた “Chin Hippy”、“Vic Acid”、“Male Pill, Pt. 13” など、聴いてすぐに彼と分かる個性的な楽曲が満載。特に切り刻み系は “ドリルンベース” という呼び名を生むほどのムーブメントとなったが、その原点はここにあると言えるだろう。また、彼の出身地であるイギリスのコーンウォールは、ほかに Aphex Twin こと Richard D. James、μ-Ziq こと Mike Paradinas、Luke Vibert など同世代の才能を生み出しており(横のつながりも盛ん)、1990年代に大きな注目を集めたことも併記しておこう。

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